マッチ・コレクション/喫茶「サルビア(SALVIA)」 – 慶応大学新正門前

慶應義塾大学に三田南校舎・西校舎が完成した1959(昭和34)年5月、南側に新設された門が正門となった。
その正門前に「サルビア(SALVIA)」という喫茶店があった。
店内でたばこを吸う客も多いはずだし、家庭でも重宝される。
店の広告マッチを作ろう、という話になって、そうだな、だれか心当たりはないかと店長が思っていたところ、大学の講義よりも喫茶店に通い詰めていているほうが多いのではないかと思われるひとりの学生が、「サルビア」とペンで塗りつぶし、白抜きで「SALVIA」描いた一枚の紙切れを見せた。
退屈な講義の合間に描いたという。
うん、これでいこう。「慶應義塾大学」って描くのが難しいから「慶応大学」でいいよ。
そして、その学生はコーヒーを1か月間無料で飲むことができた。

というのは僕の作り話だけれど、そんな逸話があってもいいよね、と思う。