


“検眼機完備 より美しいフレーム 正しいレンズ”
“技術と伝統に生きる 時邦堂 電話の御用命も………御待ち申上げます”
片面にメガネの似合う美しい女性、別の面に時計が描かれている経木の古いマッチ箱。
マッチラベルの背の部分に印刷されている「目蒲線」という呼称はもうないので、まだ踏切の時代の、かつての東急電鉄目蒲線「不動前」駅前にあったと思われる眼鏡と時計の店「時邦堂」。
そして、まだ家庭に固定電話が普及していない時代でもあったのだと思う。
現在の東急電鉄目黒線「不動前」駅の東側に「小林ビル」という建物があって、このビルはかつては「時邦堂ビル」だったようなので、たぶんここに「時邦堂」があったのだと僕は思っている。