



“GOLDEN GATE”、”GOLDEN STAR”がどのような業種・業態の店であったのか定かではありません。 両側面ともに側薬という経木のマッチ箱です。引き出し部分は紙製ですが、だれかが差し替えた可能性もあります。
ラベルに描かれた女性の姿がとても美しいと思うのです。色も異なりますが、”GOLDEN GATE IKUTAKU KITANAGASA”と”GOLDEN STAR IKUTAKU KITANAGASA”の下の部分の描き方もわずかに異なっていることに気がつきます。
このまま拡大してポスターにでもできそうですが、マッチ箱のサイズに収められていることに意味があるのだと思います。
さて、兵庫県神戸市にかつて「生田」という区がありました。1980(昭和55)年に葺合区と合併し、「中央」区となりました。僕は生田区時代の北長狭通を知らないわけではありません。現在のJR「三宮」駅から西へ、「神戸」駅の手前まで続く高架の山側(北側)に横に長く広がる地域です。
かつての生田区北長狭通にあった”GOLDEN GATE”と”GOLDEN STAR”。街の記憶とともにだれかの記憶に大切に残っているのでしょう。そんなマッチ箱がたるみ燐寸博物館にあります。