


COFFEE & SNACK「めどう」は埼玉県草加市の獨協大学横にあった店。
印刷技術の向上は家庭用インクジェット・プリンタでも小さな文字や画数の多い漢字をつぶれることなく印刷できる時代をもたらしますが、そこに豊富な日本語フォントの開発も忘れてはなりません。
マッチ箱の背の部分、”松原独協大よこ”の”独”は正しくは「獨」ですが、まだ写真植字機を使っていた時代なのでしょうか「独」となっています。
埼玉県草加市に獨協大学が開学したのは1964(昭和39)年4月、1987(昭和62)年4月には兵庫県姫路市に姫路獨協大学が開学します。
マッチ箱には姫路獨協大学と区別する意味で”松原”をつけたわけではなさそうです。「草加松原団地」は1960年代初めに入居が開始された大規模な団地です。
1962年に開業した東武鉄道伊勢崎線の「松原団地」駅は2017年に「獨協大学前[草加松原]」駅と改称されました。
“めどう”のタイポグラフィーをどんな人が手掛けたのかも気になりますが、「めどう」とは「見ぐるしい」という意味の「目どう」でも「馬の通る道、長廊下」という意味のある「馬道」でもなく、「牧草地」の意味の「メドウ(meadow)」とすれば印刷されたイラストと繋がりそうです。