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ドラゴンがいた夕刻

ドラゴンがいた夕刻

火を吐く想像上の動物が神戸の西の空を覆うのを僕は見つけた。

僕は時の止まった古い洋館の入り口の扉へと続く階段に腰をかける。

連続の一要因であることを象徴する雲の流れが作り出す光景。
その夕刻の空の下で、僕は時間の連続の一要素であることを受け入れることを静かに蹴り飛ばした。