1982年に映画「Tron(トロン)」の監督を務め、2010年に「Tron: Legacy(トロン: レガシー)」の制作に関わることになるスティーヴン・リズバーガーと「スター・ウォーズ/第1作、第2作」のプロデューサーを務めたゲイリー・カーツ。
彼らが1989年に制作した映画「風の惑星/スリップストリーム(原題:Slipstream)」は日本では興行的に潤おうことなく終わったように記憶している。
劇場公開された際、僕は映画館に足を運んで観たのだけれど、映像的には「トロン」や「スター・ウォーズ」のような、そしてストーリー的には「ブレードランナー」を期待していたのだけれど、明確さに欠ける目的地への道程のように、のんびりした映画だった。でもそれはイギリス映画だったからかもしれない。
さて、そんな映画のことをよく覚えているのは、エンディング・テーマ(だったと思う。挿入歌だったかもしれない)が印象的だったからで、イギリスの5人編成のバンド「Then Jerico(ゼン・ジェリコ)」が演奏するアルバム・タイトルと同じ「The Big Area(アルバムの1曲目に収録されている)」が使われているのだけれど、それを知るにはエンディング・クレジットを最後まで観なければならない時代だった。
僕が手元に持っている彼らの2ndアルバムとなる「The Big Area」はロンドンレコードからリリース、ポリドールから販売された1989年の日本盤CDを中古CDショップで手に入れたのはもう随分と昔のこと。
リマスター盤ではない。
僕は気に入っている。
中川五郎が1989年2月に書いたライナーノーツにもあるのだけれど、もう少し評価されてもいいよね、って僕も思う。そう、このアルバムをもって、「Then Jerico(ゼン・ジェリコ)」は1990年代を疾走するはずだった。
映画の方はもう一度観てみたいと思って調べたところ、LD(レーザーディスク)化とVHSヴィデオ化はされたようだけれど、2014年6月20日現在、国内ではDVD化されていない。
うーん、中古のVHSヴィデオを探すしかないのか。やれやれ。
* blog内、全て敬称略です。