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雑文

またの夜に。

またの夜に。
今夜の夜空でもなく、昨夜の夜空でもなく、明日の夜空でもなく、部屋に差し込む月明かりが心地よい夜に、もちろん、それは異議を唱えることのできない眠りにどうしてもたどり着くことができなかった夜で、時の狭間に物語も紡ぎ出せないので、外に出て、自転車を走らせる。
海を照らし、舟を浮かび上がらせる月を、沈むまで眺めていたい気持ちを抑える。

続くであろう次の夜に、再び月が輝くことを願う人もいる。