カテゴリー
雑文

渋滞する雲

渋滞する雲
“そして、躰のあらゆる場所で、肉と骨のそれぞれの重みが区別して自覚され、しかもその自覚が鈍い痛みにかわってゆくのを、明るみにむかっていやいやながらあとずさりに進んでゆく意識が認める(大江健三郎、「万延元年のフットボール」、1967年、講談社)”

静かな月曜日だと僕は思う。月曜日ということを忘れてしまいそうになるくらいの静けさが存在する。
スピーカーから流れ出る音楽を止めると、僕が知らない太古から続く時間を感じ取れるくらいに静かなのです。
その時間が明日へ続くかどうかは誰にもわからない。

あまりにも静かなので、しばらく外を歩く。まるで音がどこかに隠されてしまったように静かな夕刻。
僕の存在とは無関係に、渋滞する雲の合間から夕陽が沈んでいきます。

* blog内、全て敬称略です。