アタシはよく間違われるんだけれど、カエデじゃないの。
「モミジバフウ」っていう名前なの。覚えておいてね。漢字で書くと「紅葉葉楓」となるわ。「紅葉」ってつくから、「モミジの葉に似ているんじゃない」って、「紅葉葉風」って書かれることもあって困るのだけど、「モミジ」でもないからね。
それに、「楓」っていう漢字「カエデ」とも読むから、同じ漢字を使ってはいて も「フウ」と「カエデ」とは違います。
音で読んで「フウ」だから、ね!
「カエデ」はカエデ科カエデ属で、アタシ、「フウ」はマンサク科フウ属。
変な想像しないでよ!
届出の際には、漢字とヨミガナに気をつけてね。そうそう、別名もあって「アメリカフウ」。
「アメリカ風」じゃないっていってるでしょ!
今、日本にあるフウ属の木には「フウ」っていう「サンカクバフウ」と「モミジバフウ」の2種類だけ。
「カエデ」に似ているけれどさ、小学校くらいで、「互生」、「対生」って勉強したでしょ?
カナもふっておくわ。「ゴセイ」「タイセイ」。「葉のつきかた」がアタシと「カエデ」では違っているから、わかるはずよ。
英語表記では「Liquidambar」っていうの。感覚の鋭い人にはわかっちゃうね。
ラテン語の「liquidus」とアラビア語「ambar」の合成、つまり「流体の」と「琥珀」の合成語ってわけ。
アタシたち、フウ属の中のある種から、芳香のある樹脂が採れることから、そう名づけられたの。
花言葉は「非凡な才能、輝く心」よ。
よろしくね。
さて、それじゃ、自己紹介はあなたの番ね。