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色調の段階的変化/プラットホーム

色調の段階的変化/プラットホーム

グラフィックス系のソフトウェアやペイント系のソフトウェアを使用したわけではなく、21時を過ぎた頃に、JR神戸線快速電車の車窓から撮した写真は通過するプラットホーム。
2本の黄色のラインは視覚障害者誘導用ブロック。

どこの駅だったかな?

「グラデーション」という言葉はいつ頃、日本に定着したのかな?

真っ赤で大きな夕陽が沈んだ2013年3月つごもり。
さようなら、グレゴリオ暦で2013年第3の月「弥生」。

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イチゴの花

イチゴの花

イチゴの花が咲く。
イチゴを漢字で書くと「苺」、あるいは「莓」。

僕はこの漢字が「イチゴ」に割り当てられた理由と、今、育てている品種を知らないのだけれど、とにかく暖かくなってきたためか一気に成長し、花をつけた。
春の到来はここにも見ることができる。

もっとも、僕の場合、イチゴの花より、桜の花より、自分の鼻の不愉快な感覚がそれ以前に春の訪れを察知しているのだけれど。

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2013年3月、昨日の夕空には3本の補助線

2013年3月、昨日の夕空には3本の補助線

急いでいた。「急ぐ」とはどう定義すれば僕としては受け入れやすいのかと考えるほど、目的地へ早く着こうと(走りはしなかったものの)、どうしても急いでいた。

「このバスは舞子墓園に停まりますか?」とバス停の付近を通過しようとして、女性に尋ねられる。
「ええ、停まりますよ」と答える。

銀行の現金自動預け払い機を待つ長い列の後ろに並び、自分の番を待つ。
機械の前に立った瞬間、タバコの箱とライターが置き忘れ去られていることに気がつき、「可能性としては、直前に利用していた男性の所有物だと考えるのが、正しいのだけれど、かなり前から置いてあった可能性もあるよな、でもおそらく、つい先ほどまで、現金自動預け払い機の前で操作していた男性のものなんだろうな」と出口に向かう男性と置き去りにされたタバコの箱とライターと現金自動預け払い機を交互に見る。
彼が振り向くという見込みは薄らいでいく。

結局、そのタバコの箱とライターを握りしめ、出口付近にいる男性のそばまで行き、「忘れていませんか」と声を掛ける。
「おお、ありがとっ」と彼は言う。

当然、銀行の現金自動預け払い機は僕の後ろに並んでいた女性がきっちり入り込んでいるので、僕は再び長い列に並び直す。そして、バスに乗ると降りるべきバス停を1つ通り過ぎたことに気がつく。

目的地へは40分ほど遅れる。そんな1日。

昨日の夕暮れの空に、青い画用紙の上を広がっていく白い水彩絵の具にも似た飛行機が描く線と、風に流されて拡散していく線と、定規にそって素早く描いたような線を見つけた。
2013年3月の3本の補助線。

今日の神戸は霞んで、あまりよい状態とは言えない空。
昨日と同じような夕刻の空を期待することはできなかった。

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“天に張り弓”

1日の中で「夜」は2つある。
0時を過ぎてから明け方までの「夜」と日没から23時59分59秒までの「夜」。

どちらの「夜」にも僕は心が惹きつけられる。
どちらの「夜」にも僕は好感を持たれている。

“照る月を弓はりとしも言ふことは
山べをさして入ればなりけり”

「大鏡」の「昔物語」のなかで、このように描かれる空に浮かぶ「月」。

月の魔力に捕らえられるのは僕だけでない。人々は唄に残し、そして人類は月を目指した。

2013年3月28日の2つ目の「夜」が終わり、2013年3月29日の1つめの「夜」が始まろうとしている。

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冬があがく/2013年

冬があがく/2013年

一昨日、昨日と夜の空に浮かぶ月は薄い雲が通過するたびにカタチを変える。

満月になり、上弦の月になる。
三日月のようになり、更待月になる。
吐き出された僕の息は白く染まる。

昨年2012年の3月26日は「月が金星と木星に挟まれる夜」。

昨年とほとんど変わらない気まぐれな3月の終わりに、冬は迫る春に肘鉄砲を食わせる。涙のような温かな雨ではなく、昨年の3月27日と似ているようで異なる、傘を必要としないくらい細かく冷たい雨が舞う。

言葉に色があるとすれば、僕は今夜、何色の言葉を書いているのだろう?