カテゴリー
マッチ箱/マッチラベル モノ 雑文

マッチ・コレクション/新愛知 – 名古屋西川端町中央マッチ社納 (マッチラベル)

マッチ・コレクション/新愛知 - 名古屋西川端町中央マッチ社納 (マッチラベル)

昨日(2021年7月24日)、「名古屋新聞」のマッチラベルについて調べることがなければ、僕はこのマッチラベルを第2次世界大戦後の愛知県の新しい在り方を広く伝えるために作られた政治的な宣伝だと思ったことでしょう。

“新愛知”とは1888(明治21)年創刊の日刊新聞で、社屋は現在の名古屋市中区の「京町通」と「本町通」が交差するあたりに建てられていたようです。
第2次世界大戦下の新聞統制により、昨日のblogに書いた「名古屋新聞」と合併し、1942(昭和17)年9月1日に「中部日本新聞」となり、1964年には「中日新聞」と社名変更し、現在に至ります。

そして、この”新愛知”のラベルを手掛けたのはかつて名古屋市中区に存在した”西川端町”という場所にあった「中央マッチ社」ということになります。




広告
カテゴリー
マッチ箱/マッチラベル モノ 雑文

マッチ・コレクション/名古屋新聞と共同新聞店 (マッチラベル)

マッチ・コレクション/名古屋新聞と共同新聞店 (マッチラベル)

“新聞は浮世の態の写真なり 名古屋新聞 ナゴヤ共同新聞店”

名古屋市中区にある愛知図書館公式サイトに「特徴のある資料の紹介」というページがあり、「地域の歴史を物語る貴重な資料」として”あいちの新聞”という資料が公開されています。

その資料をもとに推測すると、たるみ燐寸博物館が所蔵する”名古屋新聞”と印刷されたマッチラベルは愛知県で一番最初に発行された「名古屋新聞」のことではなく、1906(明治39)年に創刊された「名古屋新聞社」の日刊紙のことだと思います。

第2次世界大戦の中、日本では経済統制(だけではないが…)のひとつとして1941年12月に「新聞共同販売制度」が施行され、新聞社の統合が行われ、新聞各社は専属の販売店を制限されます。
「名古屋新聞社」は1942(昭和17)年8月31日に消滅しました。

マッチラベルにある”ナゴヤ共同販売店”の”共同販売店”とはその「新聞共同販売制度」を示しているはずです(“専売店”の文字もあるので過渡期かもしれない)。

「新聞共同販売制度」が崩れ、専売制が復活するには戦後の1953(昭和28)年2月まで待たなければならなかったという資料も存在しますが、そのあたりは戦前・戦中・戦後の新聞研究を進めている方々にお任せします。

カテゴリー
マッチ箱/マッチラベル モノ 雑文

マッチ・コレクション/夏 – フルーツパーラー千疋屋 広小路本町角 電本51番 (マッチラベル)

マッチ・コレクション/夏 - フルーツパーラー千疋屋 広小路本町角 電本51番 (マッチラベル)

たるみ燐寸博物館に”夏”と印刷された、いつの時代かの”フルーツパーラー千疋屋(FRUIT PARLOUR SEMBIIKIYA)”のマッチラベルがあります。
そこに”フルーツアイス フルーツミツ豆 アイスクリーム”、”御土産用 新容器 発売”と印刷されているはかつての暑い「夏」に土産として持ち帰ることができるような新たな容器を用意したということなのだと思うのです。

さて、経木のマッチ箱の表と裏に貼ってあったラベルの組み合わせというわけではないのですが、別の1枚をみると、この”千疋屋”があった場所は”広小路本町角”となります。これは現在の愛知県名古屋市中区の「広小路本町」なのだと思います。
名古屋にかつて「タチソウ」という喫茶・レストランがあって、その住所が「栄町広小路」でした。
東京の千疋屋総本店の歴史に「名古屋」を見つけることはできません。
京橋千疋屋の誕生地として「中橋広小路」という「広小路」が登場しますが、「広小路本町角」は別であるはずなのです。
“電本51番”は「電話本局51番」という意味です。

2021年の本格的な夏が始まりました。

カテゴリー
マッチ箱/マッチラベル モノ 雑文

マッチ・コレクション/料亭・旅館「つたや」 – 名古屋・鉄砲町

マッチ・コレクション/料亭・旅館「つたや」 - 名古屋・鉄砲町 (1)
マッチ・コレクション/料亭・旅館「つたや」 - 名古屋・鉄砲町 (2)
マッチ・コレクション/料亭・旅館「つたや」 - 名古屋・鉄砲町 (3)

名古屋市中区に1966(昭和41)年3月30日まであった「鉄砲町(てっぽうちょう)」。栄2丁目・栄3丁目に編入され消滅した。

そんな鉄砲町にあった有名な料亭・旅館「つたや」。「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」とは関係はない。

片面は青色の地にひらがなで大きく白い”つたや”。その上にピンク色が重ねてあると思ったのだが、マッチ棒が入る「引き出し」の側面の一部が同じピンク色でわずかに塗られていることから、これは誰かが口紅かそのたぐいの化粧品で色を加えた、抑えがたい感情の表現なのかもしれない。

カテゴリー
マッチ箱/マッチラベル モノ 雑文

マッチ・コレクション/一宮名物 とんかつ・みそかつ「プリンス大食堂」- 愛知・一宮

マッチ・コレクション/一宮名物 とんかつ・みそかつ「プリンス大食堂」- 愛知・一宮 (1)
マッチ・コレクション/一宮名物 とんかつ・みそかつ「プリンス大食堂」- 愛知・一宮 (2)
マッチ・コレクション/一宮名物 とんかつ・みそかつ「プリンス大食堂」- 愛知・一宮 (3)

愛知県一宮市本町通3丁目にあった「プリンス大食堂」はこのエリアの味噌カツの元祖だったそうで、マッチラベルに残された”御集会・御宴会・クラス会等に御座敷を御利用ください”という文言が示すように、結婚式もできる地元に愛された大きなレストランだったようです。

JR「垂水」駅で20時02分の電車に乗り、「三宮」、「米原」、「大垣」でJRを乗り継げば「尾張一宮」駅に23時41分に到着する、これが本日中にたどり着けるもっとも運賃の安い経路だと思います。
JR「尾張一宮」駅の東口から「ぎんざ通り」を歩き、ラウンドアバウト(環状交差点・円形状の交差点)を通過し、しばらくすると鮎鮓(あゆすし)街道に位置する「一宮本町商店街」にたどり着きます。
右折します。その本通り沿いにかつて「プリンス大食堂」が存在しました。

「プリンス大食堂」のみそかつの味は一宮市宮地にある「ちょん吉」へと受け継がれたそうです。