マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) – 神戸・三宮

マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) - 神戸・三宮 (1)

マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) - 神戸・三宮 (2)

マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) - 神戸・三宮 (3)

マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) - 神戸・三宮 (4)

マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) - 神戸・三宮 (5)

マッチ・コレクション/喫茶ボントン(Bonton) - 神戸・三宮 (6)

たるみ燐寸博物館のひとつの試みは「マッチを通して、街を記憶する」ということなのですが、個人的な記憶の断片と思いを記録してどうなるのかって言われるととても困ります。どこかで役に立つかもしれないし、期待に応えられないかもしれない。

「喫茶ボントン(Bonton)」のマッチは側薬を切り取って開いて保存していました。裏には”S.50.1229″、”16″と僕に手書きのメモが残ってます。”S.50.1229″は1975年12月29日。”16″は枚数を把握するための僕が小学生の頃に割り当てた数字(単に枚数のこと)です。
箱のまま残っている2つのマッチは譲り受けた多くのマッチの中に見つけたものです。

ずっと気になっていて、星電社の南側の通りにあることは知っていて、3年ほど前には建築用工事シートがかかっていて(閉店かと思ってしまいました)、前衛的というか実験的というかマッチのデザインも僕はとても気に入っていて、先月おおよそ43年ぶりにその「ボントン(Bonton)」に行ってきました(大学生の頃の何度か利用しているのですが、正確にいうと43年ぶりではないのですね)。

1957(昭和32)年、湊川にあった神戸市役所が三宮に移転にあわせて「ボントン」は開業したそうです。その経緯や店の特徴は「神戸懐かしの純喫茶(著:芝田真督、2012年、神戸新聞総合出版センター)」の46番目「純喫茶ボントン」に書かれています。

「ボントン」ではもうマッチは置いていないのですが、開業当時からおおよそ1年に1個くらいのペースで新しいデザインのマッチを作って、過去に作ったマッチは全てご家族のもとで大切に保管されているそうです。
マッチのデザインを手掛けたのは舞台美術に携わっていた無名のデザイナー。
お店のかたがその無名のデザイナーにこのマッチのデザインの意味を訊ねた時、「説明ではなく、これを見て感じたことがその意味」と言われたそうです。ちょっとニュアンスが違うかもしれないですが、大きく異なっていたらごめんなさい。

3年前に僕が見かけた建築用工事シートは改装工事だったんですね。
これからもお店が永く続いていくことを願うばかりです。

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マッチ・コレクション/小中学生のための学習百科大事典(保育社)

マッチ・コレクション/小中学生のための学習百科大事典(保育社) -1-

マッチ・コレクション/小中学生のための学習百科大事典(保育社) -2-

マッチ・コレクション/小中学生のための学習百科大事典(保育社) -3-

“小中学生のための
「学習百科大事典」
B5大判 1050頁 定価2000円
(特価 1800円・11月末限り)
保育社”

保育社は1946(昭和21)年に大阪で創業した出版社です。
「学習百科大事典」は保育社から出版された児童向けの百科事典のひとつで、挿絵も多く使われていました。

「三方背スリーブケース」というのか「くるみ三方背ケース」というのか「三方背ケース」というのかジャケットというのか、とにかく現在一般的な辞典によく見られるフタのない厚い紙箱に入っていたようです。
マッチの話から大きく離れていきますが、辞典がフタのない厚い紙箱に入っているのどうしてなんでしょう。形が崩れやすいからでしょうか。
辞典っていうのはいつでもすぐに使えるようにするために箱から出しっぱなしのほうがいいですよね、っていうのも電子化の時代にはもうあまり論じられることもないですね。

さて、出版当初の「学習百科大事典」本体は深い赤色の表紙・背だったので、マッチラベルに印刷されている「学習百科大事典」はスリーブケースに入っていない百科事典本体の表紙となります。初版はおそらく1955(昭和30)年。

マッチラベルの背に当たる部分に印刷されている”書店近畿ブロック会”とは「日本書店商業組合連合会 近畿ブロック会」だと思うのですが、違っているかな?
間違っていなければ、保育社の「学習百科大事典」が刊行されたころは「日本出版物小売業組合全国連合会」という名称だったはずです。
そんな時代に販促用に作られたマッチなのでしょう。
ということで今日はこれでおしまい。

 

型通りの型どり

型通りの型どり

“彼は省内での仕事にとても満足していた。予算の概算を作成するのは心躍る作業だった。自分たちが作っているその概算が、何十万人というノルウェイ人の日々の生活に、様々な形で現実的に深く関わっていくことになるのだという事実を、常にひしひしと意識させられた。そういう思いがあれば、人は仕事に対する興味を失ったりしないものだ(ダーグ・ソールスター「NOVEL 11, BOOK 18 – ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン」、 翻訳:村上春樹、2015年、中央公論新社)”

今、僕はダーグ・ソールスターの作品「NOVEL 11, BOOK 18 – ノヴェル・イレブン、ブック・エイティーン」を読んでいる。
ノルウェイで1992年に出版された、しかも小説という虚構の物語の文章を、ノルウェイのことを詳しくしく知らない僕が今の日本にそのまま当てはめることはできない、と思っているのだけれど、日本の行政機関が作っている予算の概算が、何千万人という日本人の”日々の生活に、様々な形で現実的に深く関わっていくことになるのだいう事実を、常にひしひしと意識”してくれているかどうか、僕にはもっとわからない。
たぶん、ワクワクするような仕事ではないのだと思う。そして僕たちもワクワクできないのです。

ロビン・スローン/ペナンブラ氏の24時間書店

ロビン・スローン/ペナンブラ氏の24時間書店

“もちろん、本と読者の関係はプライベートなものだ”とペナンブラは言う。「だから、われわれは信頼に基づくことになる。きみが、友達は著者を重んじて、この本を熟読すると言えば、わたしはきみを信じる」(ロビン・スローン「ペナンブラ氏の24時間書店」、 翻訳:‎島村浩子、2014年、東京創元社)”

いろんなことに気を取られることがなければ、一晩で読み終えることができる。まあ、”本と読者の関係はプライベートなものだ”から、時間がかかる人にはかかる。僕だって読み終えるのに1か月もかかった。
長いわけでもなく、難解な内容でもないのに、読むのに時間がかかったのはこの小説のせいではなく、僕の個人的な事情だ。

さて、「ゲリッツズーン体という書体が登場します。どんな書体であるのかは調べてくださいね」と書いた2日前の2018年4月16日。
「ゲリッツズーン体」をキーワードにしてGoogleで検索して、僕のblogにたどり着いてしまった人は残念ながらやり直しです。

マッチ・コレクション/音楽喫茶「アイン」(尼崎)

マッチ・コレクション/音楽喫茶「アイン」(尼崎) -1-

マッチ・コレクション/音楽喫茶「アイン」(尼崎) -2-

1950年代の終わりから1960年代のはじめにかけて、尼崎市内には30館ほどの映画館があったそうです。
おおよそその頃、垂水区には5館くらいの映画館があったあそうです。

「尼崎大映」がいつ頃閉鎖されたのか定かではありませんが、経木のマッチに貼ってあるラベルから、その北側にあったのが「アイン」という店だったようです。
1階は音楽喫茶で、2階は「ロマンスルーム・小集会場」。
「尼崎大映」がどのあたりにあったのか僕にはわかりませんし、「ロマンスルーム」ってさっぱりわかりません。

マッチラベルにある”EIN”という書体はオールドイングリッシュでしょうか? カリグラフィーに詳しい人ならすぐにわかるんでしょうね。
ロビン・スローンの「ペナンブラ氏の24時間書店」にゲリッツズーン体という書体が登場します。どんな書体であるのかは調べてくださいね。