
森永製菓の「森永五十五年史(1954.12)」を読んでいくと「森永キャンデーストア」は第2次世界大戦前の売店時代と戦後の売店部門が分離独立した2つの時代で読み分けていかなければならないことがわかりますが、三宮・滝道阪神前にあったとされる”神戸キャンデーストーア(KOBE CANDY STORE)”を見つけることはできませんでした。「ストアー」でも「ストア」でもなく「ストーア」です。
金色の地に朱色で印刷されているエンゼルマークは1927(昭和2)年ごろに用いられた森永のトレードマークと似ています。
2017年11月、大丸神戸店にコンセプトショップ「TAICHIRO MORINAGA」が常設店としてオープンしましたね。
「滝道(TAKIMICHI)」というのはかつて神戸・三宮「神戸国際会館(SOL)」付近にあった阪神電鉄の駅で、「神戸」駅あるいは「神戸雲井通」駅とも呼ばれていたそうです。
1912(大正元)年に開業し、阪神鉄道の地下化で、現在の阪神電鉄「神戸三宮」駅の場所へと移転し、「滝道」駅は1933(昭和8)年に消滅しました(のちに路面電車である神戸市電の駅として受け継がれるが消滅)。
地上にはビルが建てられ「神戸そごう(現:神戸阪急)」が入居しました。
「阪神電車(著:岡田久雄、2013年、ジェイティビィパブリッシング)」によると”神戸駅と名づけられた新駅は長さ125m・幅25mのホーム4面に3線を櫛形に備え、地下2階の改札からは4基のエスカレーター(中略)、わが国最大級の地下駅といわれた”そうです。
阪神電鉄にしても阪急電鉄にしても「三宮」駅に「神戸」という名称を取り戻したことになりますね。