


東京・八重洲口(東京都中央区京橋1丁目)の「大阪商船ビル」前にあった珈琲と音楽の店「らぐうん(Lagoon)」のマッチラベルやマッチ箱は他にもあるのですが、2021年のクリスマスが近いということで「クリスマス・ヴァージョン」です。2階建ての喫茶店だったそうです。
“lagoon”は「潟(かた)」、「潟湖(せきこ)」、「くぼみ」または「地面に開いた穴」の意。
「大阪商船ビル」については多くの文献が残されていますが、2つ引用します。
“戦後、八重洲口はビル・ラッシュで、最初目ぼしいものは大阪商船ビルと東京建物ビルの2つしかなかったのが、またたくままに大正海上火災ビル、中将湯ビル、ヒロセビルなどが建った(中央區「中央區史」、1958、東京都中央區役所)”
“12月10日の月曜日である。
吉祥寺の姉の家を朝早く出た正子は、八重洲口にある勤務先の国際文化振興会に向かった。
東京駅から5分ほどの距離にある大阪商船所有のビルの屋上に、プレハブのような小屋を建たてただけのオフィスがあった(工藤美代子「近衛家七つの謎 誰も語らなかった昭和史」、2009年、PHP研究所)”
「大阪商船ビル」は今はなく、1967(和42年)8月25日、その跡地に現在の「八重洲ダイビル」が完成しています。