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想定どおり反時計回りに実行されるために。

想定どおり反時計回りに実行されるために。

「時々、自分がどこにいるのかわからなくなることがあるの」と僕は言った。
「わからない」と彼女。「そうは見えない」
「物理的な位置、空間的な位置ってことじゃないんだ」と僕は答えた。
「哲学的な意味ってこと?」彼女続ける。「記憶の障害ってことじゃなくて、ってこと?」
「哲学っていうほどの意味合いがそこにあるのかどうかわからないけど、外出しても家に戻ることはできるし、だれと話しているかもわかる。朝と夜の区別もできる。今日が祝日の月曜日であることには2週間くらいまえに気がついたんだけれどね。僕はあまり意識しないが一般的には土曜日から3連休だろうね。とにかく、どこにいるのかわからない、というのはそんな感じなのかな」
「考えすぎるのよ」と彼女は言う。
「そうかもしれないな」と僕はため息をついた。「でも深くは考えていない」