




「新阪急八番街」も「堂島毎日ホール名店街」も今はない。
「新阪急八番街」の開業は1962年。新阪急ビルと阪神百貨店の複合ビル「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」の建設のために2014年3月末で閉館した。
そして、かつて毎日新聞大阪本社・毎日放送本社が入居していた大阪市北区堂島の「毎日大阪会館(1997年閉鎖)」には北館に「毎日文化ホール(1956年竣工)」、南館に「毎日ホール / 大毎地下劇場(1958年竣工)」があったそうだ。両ホールの閉館は会館閉館よりも前の1990年代初めのようだ。
民芸そば「しのぶ庵」のマッチ箱には棟方志功の手掛けた1952年の作品が印刷されている。タイトルは不明。
1951(昭和26)年、棟方志功は48歳。疎開先の富山県福光町(現・南砺市)から東京都杉並区荻窪に転居した。
マッチ箱の背の部分には”そば好きに善人多し”の文字。どこかで聞いたことがある。どこだろう。
「しのぶ庵」はおそらく大阪市浪速区に本社を置く株式会社エムアンドエムフーズ(1947年創業)が運営しているのだと思う。
「新阪急八番街」は大阪府大阪市北区梅田1-12-39(開業当時の住所表記は「北区梅田8番地」)にあったはずだから、今は「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」の「阪神百貨店」のある、たぶんこのあたりということになる。
当時の記憶を詰め込んだマッチ箱はいつものことながら多くを語ってくれない。