


「広辞苑 第六版 for ATOK」によると「茶船:ちゃ‐ぶね」とは”(1)江戸時代、主として運送に用いた十石積の川船。屋根のある屋形茶船は川遊びに用いた。”、”(2)川遊びの船に飲食物を売りまわる小船。うろうろ船。”、「ブリタニカ国際大百科事典」ではそれらに加えて”特に江戸時代の淀川のくらわんか船は有名である。”とあります。
この経木のマッチ箱に貼られているラベルに描かれているのがその「茶船・くらわんか舟」で、淀川を行き来する船に「酒くらわんか、餅くらわんか」と呼びかけて酒や餅や魚や果物を売っていたそうです。
歌川広重の浮世絵「京都名所之内 淀川」に描かれる、手前の小さい舟も「茶船・くらわんか舟」ですね。
少々乱暴な説明で申し訳ないのですが、”くらわんか餅”は「あんころ餅」に、”あかつき”は「どら焼き」に似た和菓子ですね。
“茶船餅”は中に餡の入った焼き餅のことでしょうか。
もちろん、このマッチ箱は江戸時代のものではありません。
大阪府高槻市柱本3丁目に「くらわんか舟発祥の地碑」が建ってるそうです。