


僕は「静岡」について知っていることはそう多くないし、手元に「静岡」に関する資料もなくて、”静岡呉服町”という文字とマッチ箱の背の部分の”エレベーター開通記念”の2つのキーワードにして”御宴会・折詰・仕出し「田中屋食堂」”をwebで探してたどり着いたのは1977(昭和52年10月2日にオープンした「静岡伊勢丹」でした(エレベーターができたことを記念して、広告マッチを作るのは百貨店かもしれない、と思っただけだ)。
前身は「田中屋伊勢丹」で、そのまた前身は1931(昭和6)年に開業した「田中屋百貨店」で、さらに遡って1871(明治4)年に創業した「田中屋」です。
多くの百貨店がそうだったように「田中屋」か「田中屋百貨店」時代にあった食堂が「田中屋食堂」だったのでしょうと終えるつもりでしたが、続きがあります。
「田中屋食堂」は現在、静岡市内に本社を構える「株式会社サンタモンコーポレーション」へと繋がっていきます。
創業は1949(昭和24)年。「田中屋百貨店」と同じ資本系列だったようです。
さて、今回のマッチ箱での大きな問題は「田中屋食堂」と印刷された面とは反対の面にあるくずし字でした。
右上に小さく印刷されているのは”名代”とくずし字の”志る粉”ですが、店名の文字が僕には解読できません。
2文字目と3文字目はそれぞれ「寿」と「司」だと思います。
そうなると「寿司」と「名代志る粉」にはどういうつながりを見つければいいのでしょう。
1文字目を東京大学史料編纂所と奈良文化財研究所が作成した「電子くずし字字典データベース」「木簡庫」連携検索内にある「木簡・くずし字解読システム」で文字解析を試みましたが、候補数が多すぎて絞り込めません。
「富」ではないかと思うのです(直感はあてにならない)。
どなたかヒントをください。