
シザーケース専門ショップ「レッドアリゲーター」と「たるみ燐寸博物館」のある4階建ての賃貸ビルの1階入り口部分には2階、3階、4階へと続く共用のドアがあります。
今日、僕が借りている鍵がそのドアの鍵穴の途中で止まってしまいました。
鍵が歪んでしまっているのかと疑いながらも、いや、そうではないだろう、と差していた傘を歩道に置いてしゃがみ込み、どうにか奥まで挿し込んでみたものの、挿し込みが不十分なのか鍵は相変わらず回りません。
いろいろ試みて、時間も経過して、雨と汗の区別もできないくらいに濡れながら – どうみてもその姿は怪しい -、なんとかこの難関を乗り越えて階段を上がり、2階の鉄のドアを解錠し、木の扉を開け中に入って、雨ですっかり濡れてしまった靴は床の素材と相性が悪かったのか(単に機嫌を損ねていたのか)、僕の右足は蹴り上がり、続いて左足が床を離れ、後ろ向きに派手に転倒してしまったのです。