

ジャン・ボードリヤールが1970年に著した”La Société de consommation : Ses mythes, Ses structures”はフランスでの出版から9年後、今村仁司と塚原史の翻訳によって「消費社会の神話と構造」として1979年に紀伊國屋書店から出版されました。
その第17刷は1984年で(その時の装幀は初山浥子)、その後1995年に「普及版」、2015年に「新装版」が出版されています。
僕が通っていた大学の学部で3、4年生のゼミの研究が「文化記号論」でした(「記号論」と「文化記号論」は同じわけではありません。といって大きく異なるわけではない)。
毎日、「文化記号論」漬けでした。
今でも時々、「消費社会の神話と構造」を眺めるように数ページだけ読むことがあります(何冊もの本を処分してきたが、手放したくない本もある。でも無人島に持っていく本のリストには決して入らない)。
当時もそうだったのと同じくらい僕には一気に読むことができないのだけれど、今は少しは理解できていると思うのです。
1984年から2020年。ずいぶんと時間が経過しました。