


神戸で長く生活していると、篆書でデザインされた「宇佐美印房」という看板を覚えている人も多く、僕もそのひとりで、このマッチ箱を譲り受けてから、神戸・元町のこの辺りだったはず、と何度歩いたことだろう。
すぐに見つけることができると思っていた。
「中央区」ではなく「生田区」時代のものだが、住所だって印刷されている。
見なくなってからどれくらいなのだろう。見つけることができなかったのはもう閉業していたからだ。
かつて、大丸神戸店の北側2本目を東西に走る「三宮中央通り」、三宮神社の北向かい側あたりにあった「宇佐美印房」。
深みのある緑色のマッチ箱に看板と同じ篆書の”印”と”宇佐美印房”、そして、”創業明治三十年”の文字。
歴史あるはんこ屋さん。「はんこ屋さん」の正式名称はなんていうのだろう。
古くから神戸の街を見続けてきたお店のはずです。
ありがとうございます。