「マッチ・ラベル 1950s-70s グラフィックス(2019年、グラフィック社)」には「横浜名所 ヌード酒場」のマッチ箱は遠慮がちに載っています。
「ヌード酒場」という店名、加えてこのようなイラストが描かれたマッチ箱が捨てられることもなく、たるみ燐寸博物館にたどり着いたことを不思議に思うのです。
かつて横浜市中区若葉町には映画館がたくさんあって「映画館通」と呼ばれていたようです。
1962年頃の黄金町・伊勢佐木町の地図をみると「ヌード酒場」は「横浜大勝館(1983年に閉館)」と同じ並び、「横浜千代田劇場(閉館時期不明)」の斜め前にあったことになります。
営業時間は16時30分から午前0時まで。専属ダンサーがストリップを踊っていたそうです。
webを丁寧に検索すると、駒田信二の小説「一条さゆりの性(1971年、講談社)」の中に”横浜のヌード酒場”、”ヌード酒場”という表現を見つけることができました。
この”横浜のヌード酒場”こそ「横浜名所 ヌード酒場」ではないのでしょうか。
* 撮影に際し、マッチ棒は現在入手可能なマッチから流用しています。