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ふねなみ。

ふねなみ。

「雨降りにどんな気晴らしがあるっていうんだ」と彼は過去をかき分けるようにして、すり切れた言葉を探し出した。そして、鍵をなくすなんて大きな不注意だったな、と付け加えた。
波を切って船は進んでいった.。

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マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮)

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -1-

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -2-

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -3-

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -4-

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -5-

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -6-

マッチ・コレクション/とんかつ武蔵(三宮) -7-

“やっぱりうまい むさしとんかつ”、”味甲上 トンカツ ムサシ コーベ・三宮・センター街”

1974年10月5日は土曜日。側薬を切り取ったマッチ箱の裏側に”S.51.3.31″と僕の小さな文字。
それ以外のマッチは譲り受けた多くのマッチの中に見つけたものですが、たるみ燐寸博物館にある最も古い「武蔵」のマッチは経木のマッチで、神戸の市内局番は「3」と1桁のものです。
とんかつ「武蔵」は1939(昭和14)年に三宮センター街で創業。
時代が動いても、変わることなく、”やっぱりうまい むさしとんかつ”、”味甲上 トンカツ ムサシ “だったのでしょう。
マッチ箱を並べてみるとタイポグラフィーの変遷がわかりますね。
僕が見つけたマッチの中には頭薬の黒いマッチ棒が入ってました。

とんかつ「武蔵」は僕が子供の頃に両親にしばしば連れて行ってもらったお店です。
看板メニューが「とんかつ」以外に「えびかつ」ということで「二刀流」の意味を込めて「武蔵」というのが、お店の名前の由来です(おそらく…)。
「さんプラザ」、「西神中央」にある「武蔵」は暖簾分けしたお店だそうです。

阪神淡路大震災で全壊。仮設店舗で営業を再開し、2005年頃に「ニューもとビル」の2階に移転したようです。
階段にある「とんかつ む蔵」と書かれた古い看板に僕は見覚えがあります。三宮センター街時代に使われていた歴史のある看板だと思うのです。
これからもお店が永く続いていくことを願うばかりです。

追補(2018年7月18日):
三宮センター街連合会よって発行された「三宮センター街三十年史」によると
1967(昭和42)年
“12月2日 どんかつ武蔵ビル完成 1階から5階までとんかつお食事の味覚ビルとなる。”
とありました。
そうそう、三宮センター街時代は上から下まで「とんかつ武蔵」でした。

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まだうまく飛べない。

まだうまく飛べない。 (1)

まだうまく飛べない。 (2)

庭先に何かが落ちてきた、と僕は思った。
窓越しに庭を眺めてもいつもと同じ光景しか見つけることができないので、僕が庭に面した1階の窓を開けると、窓際で野鳥のヒナが僕を見つめ、響く声で僕に話しかける。
辺りを見まわすと少し離れたところで、親鳥がヒナを探して飛び回り、ヒナの鳴き声に応えている。

落ちてきたんじゃなく、飛び方が安定していないだけなのだと思う。
こまったな、こんなところに来ちゃったのか、と僕はそっと話しかける。
僕の「第1外国語」は英語だったし、2つめの外国語という意味で「第2外国語」はドイツ語だったし、就職して身につけたのはCOBOL言語だから、鳥語に知識はない。
怪我をしているわけではなさそうなので、そっと窓を閉める。名残惜しそうにヒナの姿が古い化粧ガラス越しに映る。

すぐともいえないほどの時間が経過して、僕は2階にあがる。窓を開こうとすると先ほどのヒナがそこにいる。
やあ、また会ったね。あのね、この賑やかな家を好きになってくれてありがとう。でも入ってきちゃダメだよ。
キミと僕は環境や空間の共有しているだけだからね。