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マッチ・コレクション/門書店 – 神戸・元町5丁目

マッチ・コレクション/門書店 - 神戸・元町5丁目 (1)

マッチ・コレクション/門書店 - 神戸・元町5丁目 (2)

マッチ・コレクション/門書店 - 神戸・元町5丁目 (3)

背には黄色で”古書の御相談は当店へ!”、片面には”元町五 門書店”、もう片面には白く”Le Livre”と印刷されたマッチ箱があります。
「書物・書籍」という意味のフランス語”Le Livre”の部分をじっくりと見ると、”Le”と”Livre”のうしろにそれぞれ黒く”s”の文字が追加されてることに気がつきます。
“Le Livre(発音:ル・リーヴル)”と”Les Livres(発音:レ・リーヴル)”。
単数形と複数形の同時に配するというなかなかうまく考えられた遊びに”すんばらしいー”と僕は心の中で叫んでしまったのです。膝などは打たない。

「門書店」は「かどしょてん」ではなく「もんしょてん」と読みます - と書きながら、僕も手掛かりをつかむまで「かど」か「もん」かわからなかった -。
「門書店」はかつて神戸・元町5丁目にあった古書店なのですが、どのような店舗であったのか僕はマッチのラベルから想像するしかありません。マッチのラベルに描かれていたような店舗だったのかもしれません。

「神戸70s青春古書街図(野村恒彦、2009年、神戸新聞総合出版センター)」には”「門書店」の看板は今もあがっている。しかし、残念なことにお店の方は営業されていない”と書かれているのですが、2009年の刊行なので、それから8年後の2017年にその看板が残っているかどうかを僕は確認を怠っていますね。
この本の中では「門書店」は「神戸市中央区(生田区)元町通4丁目」にあったとされ、元町通3丁目にあった「こばると書房」が”古書店にしては珍しいことに、店の名前が入った年間カレンダーやマッチも作っていた”と書かれていましたが、古書店のマッチは案外あるんです。

「神戸の古本力(編集:林哲夫・ 高橋輝次・北村 知之、2006年、みずのわ出版」には”その前、現在、新開地より元町5丁目に店舗を卜居した「もん書店」の前身も…(以下省略)”と書かれていました。
ということで、おそらくこのマッチは新開地から元町に移ったころにつくられたのでしょう。

神戸-元町間にはかつて多くの古書店がありました。
今でもいくかの古書店が残り、新たな古書店も誕生しています。

2017年11月27日に開催された第2回都市三宮再整備推進会議で「新たな中・長距離バスターミナルの整備に向けた雲井通5・6丁目再整備基本計画(案)」が公表されました。
この再整備には三宮駅前の南東、やや離れたところ – 雲井通5丁目 – に1981年にオープンした複合施設「サンパル」とその周辺の地域が含まれているようです。
この「サンパル」の5階フロアに8つの古書店が集まった「古書店のまち」ができたのは1986年のことです。
「古書店のまち」がオープンする直前の工事中の5階フロアを見たことがあることをふと思い出しました。
「古書店のまち」はもうありません。

* blog内、全て敬称略です。

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