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もと住んでいた水の深いところ

もと住んでいた水の深いところ

太古の時代に、水が水蒸気となって吹き上がって、地球を包む厚い雲となって、雨が降り注いで、地球の表面に広く水をたたえる場所を作り出して、単細胞の生物の誕生を促したとしても、そして僕がもうすっかり夏の暑さを忘れてしまったとしても、陽だまりをずっとずうっと遠くまで抱きしめていたいと思う。

聞こえてくるのは季節の冬の騒がしいつぶやき。明日は雨の予報。
寒い日の雨と僕は互いに気持ちが通じ合うことはない。

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