京都・祇園町南側に「秋紅堂(しゅうこうどう)」という和菓子屋さんがあったそうです。
創業は1897(明治30)年ごろ。2010年あたりに店を閉じたそうです。
そのお店の経木の広告マッチです。引き出し部分も経木です。マッチ棒は入ったままでした。
古いマッチによく見かける細い軸木で、頭薬部分は赤紫色です。マッチ箱の裏側にあたる部分に貼られているラベルは京都らしいイラストですね。
僕には「八ツ橋」 – 僕はニッキの入った堅焼きの煎餅のほうの「八ツ橋」は苦手です – はわかるのですが、「豆板」がわかりません。
「デジタル大辞泉プラス」の解説によると
“祇園豆板
京都府京都市、秋紅堂が製造・販売する銘菓。豆を丸い砂糖板で固めた砂糖菓子。大豆、小豆、白いんげんなどを用いる。”
「広辞苑 第六版 for ATOK」では
“豆板
炒豆(いりまめ)と溶かした砂糖とをまぜて、平たく固めた菓子”
とありました。
おそらく僕はこの「豆板」を食べたことはないと思います。食べていたとしてもそれと気がつかなかったのでしょう。
このマッチの表のラベルに印刷されているように、「祇園豆板」は登録商標されているようです。
裏側のラベルの下の方に「京都紫竹桃本町楠公社謹製」と小さく印刷されています。
「京都紫竹桃本町」と書いて「きょうとしちくもものもとちょう」と読むのだと思います。「楠公社」についてはわかりませんでした。
そんなマッチがたるみ燐寸博物館にあります。