「生田区三宮町一丁目二二 コスモポリタン北側東入ル」。
もう兵庫県神戸市には「生田区」はありません。1980(昭和55)年の区域再編で葺合区と生田区が合併して中央区となりました。
もう純仏蘭西料理店「エスカルゴ(escargot)」もありません。1953(昭和28)年に創業したそうです。2007年9月いっぱいで閉店したそうです。
もう「コスモポリタン」もありません。「コスモポリタン」については2016年3月22日のblog「マッチ・コレクション/コスモポリタン製菓」に書き残したので、手元にたくさんの時間があるときに読んでみてください。
純仏蘭西料理店「エスカルゴ」に面した通りは何度も利用しましたが、僕は「エスカルゴ」に一度も行ったことがありません。フランス料理のテーブルマナーが面倒だということではなくて、エスカルゴを使った料理を受け入れることができなかったからです。食用のカタツムリだと知っていてもです。
最初に「エスカルゴ」の意味を教えてくれたのは父でした。「カタツムリを食べに行くか?」というようなことを言われたような気がします。
「エスカルゴ」の古い経木のマッチ箱。食用のカタツムリ「エスカルゴ」をアレンジした赤いロゴが素敵ですね。
たるみ燐寸博物館にあるこのマッチ箱では市内局番は「3」と1桁で、マッチラベルのおよそ下半分はグリーン系の色を用いたラベルだったのですが、「311」と3桁の時代にマッチのおよそ下半分がイエロー系の色を用いた配色になり、「コスモポリタン北側東入ル」から「センター街星電社南側」という印刷に変わります。
もう「星電社」の店舗もありません。「星電社」については2016年10月24日のblog「星電社のブックマッチ」にまとめています。
この「エスカルゴ」というフランス料理店が日本で初めてエスカルゴを使った料理を出したそうです。
譲り受けたマッチ箱なのですが、いろんなことを思い出しました。