昨年だったか、たるみ燐寸博物館に企画・編集・出版を手がける「シーズ・プランニング」と宣伝・広報や出版・自費出版を手がける 「株式会社くとうてん」のスタッフの方の来館の折に頂いた「KAWANISHI DESIGN WORKS -川西英が手がけたデザインの世界- (2014年、シーズ・プランニング/神戸市広報課編)」に川西英がデザインを手がけたマッチがいくつか載っています。
ラジオ関西の前身である「ラジオ神戸(神戸放送)」のマッチ箱、神戸の「観光マッチ(6個セット、箱入り)」、「神戸新聞」のマッチラベル、三宮で1936(昭和11)年に創業し、今も続く「欧風料理もん」のマッチ箱、側薬が切り取られて広げられた「喫茶みどり」のマッチ箱、「須磨電設工業」のマッチ箱、生田神社のマッチ箱。
この39ページの大型本が出版されたときには、たるみ燐寸博物館はまだ僕の頭の中にしか存在しなくて、協力はできませんでした。
そんなわけで、たるみ燐寸博物館が保管する川西英デザインのマッチ箱の紹介です。
かつて神戸・元町6丁目には三越があって、そのそばに位置した「喫茶カミタニ」の経木のマッチ箱は2つあって、たるみ燐寸博物館では箱の状態のまま展示しています。
「KAWANISHI DESIGN WORKS -川西英が手がけたデザインの世界-」にも載っているかつて神戸トアロードにあった「喫茶みどり」のマッチ箱は厚い紙でできています。「トーアロード」と呼ばれていた時代もありますが、今は「ドアロード」が一般的です。側薬に近い部分が少し変色していますが、箱の形のまま展示しています。
「喫茶カミタニ」についても「喫茶みどり」についても詳しく調べ切れていないのですが、マッチ箱という小さな世界に川西英のデザインの特徴がよく表れていることに気がつきます。
* blog内、全て敬称略です。