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The jubilax(ザ・ジュビラックス) – kanki Inoue(井上歓喜)/It’s mine

The jubilax(ザ・ジュビラックス) - kanki Inoue(井上歓喜)/It's mine

「伊丹」というと大阪国際空港(通称、伊丹空港)を思い浮かべる人が多いので、兵庫県であることを忘れる、あるいは知らなかったという声もないわけでもなく、それは高校野球で「甲子園(もちろん、兵庫県西宮市の「甲子園球場」のこと)」に出場する大阪府下の高校を大きな範囲で見て「地元」と表現することとほとんどかわりのないこと、という前置きが個人的に必要なのは、その伊丹市出身のサックスプレーヤー井上歓喜のバンド「The jubilax(ザ・ジュビラックス)」の1stアルバム「It’s mine」を聴いたときに、違和感を感じたからだ。

“スタイリッシュにポップにフュージョンの地平を築く珠玉の一枚”

このCDの帯とA5サイズのポスターにそう記載されていることに誤った判断をしたからだ。

日本のフュージョン・バンドというと「カシオペア」、「プリズム」、「T-SQUARE」を思い浮かべてしまう僕はその音楽性を継承するバンドと大きく勘違いした(僕はそれらの日本のフュージョン・バンドを好きになれなかった。ファンの方には申し訳ない)。

ここで演奏される音楽は確かにどこかにカテゴライズしなければならないとすれば、「フュージョン」と表現して構わないし、「ジャズ」と表現しても構わない。
でも、聴き手にといってそれは様々な解釈が成り立つ芸術という世界を1つの枠で囲ってしまうのは寂しい。
といって、井上歓喜のこの1stアルバム「It’s mine」が特殊なサウンドで聴く側にとって困難なものかというとそうではなく、「ポップ」といえる。
良い意味で、僕の知る日本のフュージョン・バンドとは異なる。

逆に、今後期待したいのは、時々、blogで取り上げている「Jon Hassell(ジョン・ハッセル)」や「Mark Isham(マーク・アイシャム)」のようなどこにも枠組みを持たないバンドが日本のフュージョン界・ジャズ界から誕生してもいいのではないかと思う。

「このアルバムに関して、感想がないって?」と言わないで欲しい。
それでは「高級オーディオの前で1曲目から順にきちんと聴くべきアルバム」とだけ書いておこう。
それだけ真摯に創られている(と思う…)。

ライブ・ステージはCDとはまた別のモノと解釈しよう。
CDの購入は公式サイト、またはライブ会場となっている。

井上歓喜の公式サイト「KANKI MUSIC WEB SITE」(clickすると別ページで表示されます)。

* blog内、全て敬称略です。

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