“続き。そういうことなんだ。いいか、物事にはつねに続きがあるんだ。好むと好まざるとにかかわらず”
昨日のblogで引用したポール・オースターの長編小説「ムーン・パレス」(翻訳:柴田元幸、1994年、新潮社)の中で、登場人物がそのように語る部分がある。
そして、既に2011年11月30日のblog「2007年12月9日の神戸ルミナリエ」でも引用させてもらった
“まだつづきはある。つづきは常にある”
と主人公に語らせるカート・ヴォネガットの長編小説「ジェイルバード(翻訳:浅倉久志、1985年、早川書房)」。
そう、「続き」は空のごとく、そして2012年6月25日現在、循環節のない無理数を持つ円周率のように、複写される空間・物語ではなく、存在する。
好むと好まざるとにかかわらずと、ね。やれやれ。
階段がどこまでも「続き」を保持する建造物だと困るけれど…。
* blog内、全て敬称略です。