カテゴリー
雑文 雲漏れ陽

夕刻の静けさの中でオレンジ色に染まる光を放つ空

夕刻の静けさの中でオレンジ色に染まる光を放つ空

成層圏まで突き抜けるような青空を期待することはできなかったけれど、昨日の巨大な宇宙船のような雲と地球が和解したような青空が広がる。

“ひとしきりわたしたちは寂かさになれるために耳や視線を集めなければならなかった
風景や物事の影のうへに
ゆふぐれはそのとき上層から降りてきた
寂かさになれてくると
わたしは蹄音のやうにただしく打つわたしの胸を沈めた(吉本隆明<ゆふぐれといつしょに唄う歌>)”

“機械や孤独ずきの職人たちの手でこしらへあげられた歯車が
わたしたちのあかるかつた光のなかでの風景にかはつて”
わたしたちのこころをおとずれはじめ
蹄音のやうに打つわたしたちの胸にかはり
時間がただしくうちはじめる(吉本隆明<ゆふぐれといつしょに唄う歌>)”

上に記した詩は吉本隆明の初期詩篇である「日時計篇」に収められた<ゆふぐれといつしょに唄う歌>からの一部引用。

夕刻の時間を迎えるために僕たちはその静かさに慣れるため集中することが必要なんだ、本当はね。
でも、僕たちはとてもとても忙しい時代に生きているのでそんなことを気にかけることなく忘れてしまうんです。

時の歯車はいつもと変わらず淡々と動いていくのだけれど、時の速度の存在さえ忘れてしまうほど、時代の変容は速いんです。

本当は僕にはもう時の歯車さえ正確に動いているのかもわからない。
僕は今日も時間と戦う。

* blog内、全て敬称略です。

広告