オリンパス株式会社がまだオリンパス光学工業株式会社という社名だった頃の1998年1990年に発売された「IZM330」というカメラは僕が初めて買ったカメラだ。
一世を風靡したブリッジカメラと呼ばれる一眼レフとコンパクトカメラの中間(一眼レフとコンパクトの橋渡)に位置するカメラだった。
俳優、歌手、タレント、そして映画監督でもある陣内孝則がCMに登場していた。
偶然にも残っていたカタログには腕を組んだ若い陣内孝則が載っている。
このカメラを買ったときは今でもそれほど十分とは言えない僕のカメラの知識をもっと脆弱にしたくらいカメラのことを知らなかった。
「IZM330」のカタログには「そこに、いつもと違うキミがいた。」「ファインダーは雄弁だ。風景をドラマにする。」「感じた光のままに描写したい。」といった見出しとともに、機能説明が簡潔に載っている。
620g(本体用電池を含まず、クォーツデート用の電池を加えた)という重さとそれに伴う大きさのため、持ち運びには不便だったし、このカメラには標準でネックストラップが付属していたので、それに手を通してカメラを構えると「それって、ヴィデオ・カメラ?」と質問されることが多く、少しばかり気恥ずかしい気分になった。
レンズキャップにはリモコンが付いている。
どうしてこのカメラを選択したのか、どれだけこのカメラの性能を発揮できるくらい使ったのか、自信を持って答えられるような記憶にたどり着かないのだけれど、とにかくこのカメラを僕はまだ所有している。
このカメラには申し訳ないほど、最後に使ったのがいつだったのかも定かではないのだけれど、最後に使った際に問題なく動作していたことは覚えている。
春になったら、本体の3Vリチウム電池2本とフィルムを買って、使ってみようかな。